Web制作を学び始めた方の中には、「ChatGPTをプログラミングやエラー解決に活用できないか?」と考える方も多いのではないでしょうか。
ChatGPTは非常に便利なツールですが、使い方によって大きなメリットが得られる一方で、注意すべきリスクも存在します。
この記事では、Web制作におけるChatGPT活用のメリットと、その際に考慮すべきリスク、そしてリスクに対する対策について詳しく解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、ChatGPTを効果的に活用するためのヒントをつかんでください。
コーディングの際の課題・悩み
Web制作のコーディングでは、自分の知識や過去に使用したテンプレートを活用しつつ、足りない部分は調べながら進めていくことが一般的です。
しかし、コードを一行一行確認しながらエラーや改善点を見つける作業は、どうしても時間がかかってしまうことが多いものです。
特にエラーが発生した場合、原因がどこにあるのか、またなぜエラーが発生したのかを正確に突き止めるには、相当な手間と時間が必要です。
エラーがレアなケースだったり、自分があまり経験していない分野に関するものだと、調査しても解決策にたどり着けないこともあります。
こうした課題において、ChatGPTを活用することで、問題解決の手助けを得られるだけでなく、作業の効率化や時間短縮を図ることが可能です。
ChatGPTは膨大なデータを基に多様な回答を提供してくれるため、困難な状況でも新たな視点で解決の糸口を得る手助けをしてくれるでしょう。
ChatGPTを使ったコーディングのメリット
Web制作においてChatGPTを活用することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。
ここでは、特に大きな利点を2つご紹介します。
コーディング作業の効率化・時間短縮【コード生成】
Web制作でChatGPTを活用することにより、コーディング作業の効率化・時間短縮が可能です。
プログラミング初心者はコーディングで、コードの調査や最適なスニペットを見つける作業に苦労することが多いです。
しかし、ChatGPTを活用することで最適なソースコードを生成・提案してくれるため、大幅な時間短縮になりWeb制作が効率的になります。
特にWeb制作初心者には、調べても分からないコードを生成してくれることや記述法を解説と共に提案してくれる点が学習の助けとなり、作業がスムーズに進みます。
また、未経験のプログラミング言語に挑む際も、ChatGPTを使うことで一定のクオリティを確保しながら進行できます。
ChatGPTは、コーディング初心者の学習を大幅に効率化することができ、サポートしてくれる強い味方になる!
エラー解決のヒントとサポート【エラーチェック・デバッグ】
ChatGPTを活用することで、コーディングのエラー解決がよりスムーズになります。
コーディングのエラーやバグの発生源はすぐには特定できない場合も多く、エラー箇所や原因の特定に時間を要してしまい、結果として全体の作業の進みが悪くなるというケースは多いです。
しかし、ChatGPTを活用することにより、どの部分でどのようなエラー・バグが発生しているのかを速やかに特定でき、どうすれば解決できるかのヒントや答えも知ることができます。
ChatGPTにコードとエラーメッセージをコピペすることでエラーの原因を出力してくれるため、その場ですぐにエラーの原因や対処法を知ることができます。
コーディングそのものの時間短縮と相まって、より大きな時間短縮・効率化を進めることができるでしょう。

初心者が挫折しやすいポイントの一つであるエラー原因の特定をスピーディーにできるのは素晴らしいですね!
ChatGPTでコーディングを活用するリスク
すでに紹介した通り、Web制作のコーディングを進める上でChatGPTを活用することにはいくつかのメリットがありましたが、リスクも存在します。
どのようなリスクがあるのでしょうか。詳しく解説します。
コードの正確性と品質に関する懸念
まず、ChatGPTが生成するコードが必ずしも全て正しいとは限らない点に注意が必要です。
特に注意すべき点として、ChatGPTは間違った回答に出会っても、あたかも正しいかのような説明とともに出力するという特徴があります。
例えば、あるプログラミング言語の記述や処理に関する質問をChatGPTに投げかけたところ、その言語では存在しない関数を用いた回答をされたといった例も存在しており、この場合、当然ながら出力されたコードを実行しても正常には作動しません。
また、特にプログラミング初心者の方の場合、学習の過程で間違った出力結果により、間違った知識をそのまま吸収してしまうという危険性があります。
ChatGPTに依存しすぎてしまうリスク
Web制作初心者の方にとって、コーディングは難しいものです。
そのため、ChatGPTが生成したコードを理解することなく、ついついそのままコピペして使用してしまうということが考えられます。
このような使い方をしている場合、いつになってもコーディングのスキルが身に付かず、学習・作業にかけた時間が無駄になってしまいます。
こうした状況に陥るのを避けるため、ChatGPTはあくまでもコーディング学習の補助という位置付けとし、動画や書籍、プログラミングスクール等での学習をメインに進め、どうしても分からない時の質問用として活用するのがおすすめです。
常に最新情報が反映されているとは限らない
ChatGPTが常に最新の情報を生成するとは限らない点にも注意が必要です。
Web業界は特に変化が激しい領域です。
そのため、1年前までは当たり前に使われていたコードや技術が、今は通用しないもしくは推奨されていないというケースはよく起こります。
そのため、ChatGPTが生成したコードや情報が本当に最新のものであるかを確認したり、そのコードを使用することで問題なくページが作動するかどうかの確認をすることが必要になります。
ChatGPTでコーディングする際の懸念点への対策
コーディングでChatGPTを使用する場合、さまざまなリスクが存在することを紹介しました。
しかし、ChatGPTが便利かつ優秀なツールであることは間違いなく、どうにか上手に活用する方法は無いのかと考えた方は多いと思います。
そこで、ここではChatGPTを使用する際に意識すべき対策についてご紹介します。
コードの正確性と品質の担保
ChatGPTが生成したコードが本当に正しいのか、最新のものであるか、問題なく動作するかを確かめる必要があります。
これを確認するために、コードレビューやテスト、複数リソースの参照などを行いましょう。
これらを行なってChatGPTが生成したコードに問題がないと判断できた場合、そのままコーディング作業で使用して問題ありません。



ChatGPTの懸念点の一つである出力の正確性。
ここが問題ないと確認できれば、出力されたコードはそのまま使用可能です!
ChatGPTに依存しすぎない
すでに触れた通りではありますが、ChatGPTはあくまでも「コーディング学習・作業の補助という位置付け」とするべきです。
一人前のWebエンジニアとして仕事をしていく上では、自分の考えでコーディングやその他作業にまつわる問題の解決を図る力は必須となります。
もしChatGPTに依存し切った状態でコーディングを行う癖がついてしまうと、今後コーディングの仕様が変化したり、新しい言語・技術が登場した際に対応できない恐れが出てきます。
こうした事態を避けるためにも、自分の力で問題解決する力を身につけておく必要があり、ChatGPTに全てを丸投げすることは避けるようにしましょう。
意識的な最新情報のキャッチアップ
すでに触れている通り、Web業界は変化が非常に激しい分野です。
そのため、コードや言語・技術の仕様変更はよくあり、数年前の技術が今では使えないといったケースもよくあります。
そのような変化に柔軟に対応するため、ChatGPTに頼りきりになるのではなく、自分で最新のドキュメントやリソースなどの情報を確認し、最新情報のキャッチアップを欠かさないようにしましょう。



今回の記事では挙げなかった具体的なChatGPTの使い方を図解でかなり具体的に解説しています。
初心者の方には助けとなる情報になると思うので目を通しておくといいかもしれません。
【ChatGPT】初心者向けにAIを使った実践的なプログラミング方法
ChatGPTの活用したコーディングの仕方のまとめ
この記事では、ChatGPTを活用したコーディングについて、そのメリットやリスク、リスクへの対策などについてご紹介しました。
記事内で何度か触れていますが、ChatGPTはあくまでもコーディング学習や作業の補助ツールです。
ChatGPTが生成したコードや情報を鵜呑みにしたり、そのままコピペしたりはせず、自分で考え、適切に活用できるようにすることが重要です。
逆に、適切に活用できれば作業や学習の大幅な効率化や時間短縮が可能となり、強力な武器にもなります。
ChatGPTを上手に活用し、活躍できるWebエンジニアになれるよう頑張りましょう。