Web制作のディレクターってデザイナーやコーダーに指示を出しているイメージはあるものの、
具体的にどんな仕事をしているかイメージつきにくいですよね。
また、ディレクターは受注してからどうやって納品しているんだろう?デザインやコーディングの知識は必要なの?など色々と疑問があると思います。

そこで、今回は普段僕がWeb制作のディレクターとして、具体的にどんな業務を行なっているのか超具体的に紹介しちゃいます!
あくまでも、全体像と業務の紹介となっており、具体的に必要なスキルは執筆していません。
具体的に必要なスキルを知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
【Web制作で年収1000万円】全ての人はこれを読め!誰でも分かる初心者からディレクターまでの完全ロードマップ!
そもそもなぜ、ディレクターになると年収が上がるのか?





そもそも、なぜ下請けの稼ぎが少なく、ディレクターの稼ぎが多いのでしょうか?
ディレクターはマネジメントをする立場になり、管理する業務範囲が広がるから年収が高くなるからでしょうか?
遠くはないですが、答えは違います。
正確には、抽象度の高い課題を解決する能力が必要になるからです。
抽象度の高い課題を解決する能力とは、戦略立案・戦略設計など経営レベルの課題を解決するための道順の整理と進行管理のことをいいます。
コンサル業界の人の年収が高いのも同じで、抽象度の高い課題を解決する能力が求められており、課題を解決するための道順とその進行管理を行っていきます。
また、抽象度が高い=課題の要因の数が多い、具体度が高い=課題の要因の数が少ない
ということなので、解決に必要な時間も圧倒的に具体度が高い方になります。
以上のように、抽象度が高いほど年収が上がるのです。
デザイナーとディレクターの違い


デザイナーとディレクターの違いは、指示者か作業者かです。
デザイナーは指示をもらった内容を忠実に再現する業務なのに対し、
ディレクターはクライアントの成果を最大化する業務になります。
具体的には以下のような違いです。
デザイナー
デザイナーは以下の4つがメインの業務になります。
1. ビジュアルデザインの制作
レイアウト設計:ユーザーが見やすく、使いやすいページ構成を考える。
色彩設計:ブランドイメージやユーザー心理に基づいた色使いを決定する。
タイポグラフィ:フォントの選定や文字組みによって情報の伝達性を高める。
2. クリエイティブコンテンツの作成
画像・イラスト制作:サイトに使用するビジュアル素材を制作する。
UIパーツのデザイン:ボタンやアイコンなど、ユーザーインターフェースの要素をデザインする。
3. UXの考慮
ユーザー行動の分析:ユーザーが快適にサイトを利用できるよう、操作性や導線を最適化する。
インタラクションデザイン:ユーザーとの対話を考慮した動きやエフェクトを設計する。
4. デザインツールの使用
Adobe XD、Figma、Sketchなどのデザインソフトを駆使して実際のデザインを作成する。
ディレクター
ディレクターは以下の4つがメインの業務になります。
1. プロジェクト全体の統括
企画立案:クライアントの要望を基に、サイトの目的や方向性を明確にする。
スケジュール管理:プロジェクトの進行状況を把握し、納期までの計画を策定する。
予算管理:プロジェクト全体のコストを管理し、効率的な運用を実現する。
2. クライアントとの窓口
要件定義:クライアントのニーズを的確にヒアリングし、要件を整理する。
報告・連絡・相談:進捗状況や課題を適宜クライアントに報告し、信頼関係を構築する。
3. チームマネジメント
リソース配分:デザイナーやエンジニアなどチームメンバーの業務を調整する。
品質管理:納品物が高品質であることを確認し、必要に応じて改善を指示する。
4. 戦略・マーケティングの考慮
市場分析:競合サイトや業界トレンドを調査し、戦略に反映する。
SEO・アクセス解析:サイトの集客や効果測定を行い、改善策を提案する。
このように、デザイナーは直接成果物を作成する作業者に近いのに対し、ディレクターはプロジェクトの円滑な進行、管理、成果の最大化という指示者に近いというイメージです。
Web制作のディレクション業務フロー


なぜディレクターの方が稼ぐことができるのか。
デザイナーとディレクターの違いは何であるか。
について理解できたかと思うので、前置きはここまでです。



いよいよWeb制作のディレクション業務のフローを解説していきます。
大まかなディレクションのフローは以下の順序になります。
ヒアリング





まずはクライアントにヒアリングをするところからです。
ヒアリングでは、今後どんなサイトを作っていくのか、なぜサイトが必要なのかなどをすり合わせします。
主に以下の5つの項目をヒアリングしていくことでおおよその制作イメージをクライアントとすり合わせすることができます。
基本情報
基本情報は必ず確認しておきましょう。
当たり前のことなのですが、意外と抜ける人もいるので、注意しておきましょう。
ヒアリングする前に情報を入力もしくは共有しておいてもらうと良いですね。
制作の目的
制作の目的が明確ではないとそもそもサイトを作ることができません。
採用サイトなのか、コーポレートサイトなのか、ランディングページなのかなど目的は必ずヒアリングしておきましょう。
ターゲット
どんな人に流入して欲しいのかを明確にしなければ、サイトに掲載するテキストが決まりません。
例えば、海鮮が売りの居酒屋のHPを作る場合にターゲットが肉好きな人だと矛盾しますよね。
サイトのイメージとターゲットが乖離していないかヒアリングしておきましょう。
コンテンツ要件
Webサイトの目的を達成するために、必要なコンテンツを整理します。
まず、サイトの種類(コーポレートサイト・ECサイト・LPなど) を決定し、それに応じた主要コンテンツ(会社概要・サービス紹介・商品ページなど) を明確にします。
次に、システム要件(問い合わせフォーム・決済機能・予約システムなど) を確認し、必要な機能を洗い出します。
また、納品形式(HTMLデータ・CMS導入・PDFなど) や公開予定日も事前に把握し、スケジュールに反映させます。
デザインの仕様
デザインの仕様を明確にすることで、ブランドイメージの統一性を確保し、クライアントの意図を正しく反映できます。
まず、コーポレートカラーや使用したい色、アクセントカラー を確認し、サイトの雰囲気を決定します。
また、希望するイメージ(シンプル・高級感・親しみやすさなど) をヒアリングし、方向性を共有します。
さらに、ロゴや写真・動画・フォントの指定 があるか確認し、必要な素材の準備を把握します。
デザインルールや参考サイトの有無も確認し、認識のズレを防ぐことが重要です。
まとめ
ヒアリングは、クライアントの要望を正しく理解し、成果につながるWebサイトを設計するための重要な工程です。
まず、基本情報(会社名・担当者名・連絡先など)を確認し、案件について明確にします。
次に、制作の目的(売上向上・集客増・ブランディングなど)を整理し、サイトの方向性を決定。
さらに、ターゲット(年齢・性別・地域など)を特定し、適切なコンテンツを設計します。
続いて、コンテンツ要件(サイト種類・主要コンテンツ・システム要件)を確認し、機能や納品形式を決定。
最後に、デザインの仕様(ブランドカラー・フォント・画像素材など)をヒアリングし、イメージのズレを防ぎます。
これらの情報を的確に把握することで、制作の方向性を明確にし、スムーズな進行と高品質なWebサイトの構築 につなげることができます。
テキストだけではわかりにくいと思うので、実際に僕が使用しているヒアリングシートも共有しておきますね!
作業一覧も整理しておきます。
企画・全体設計





Web制作の成功には、事前の企画・全体設計が不可欠です。
この段階では、サイトの目的やターゲットを明確化し、ユーザーが求める情報を適切に配置するための戦略を立案します。
カスタマージャーニーを考慮し、ユーザーの行動パターンを分析 することで、効果的なコンテンツや導線設計を実現します。
さらに、サイトマップやワイヤーフレームを作成 し、チーム全体で認識を統一することが重要です。
これにより、クライアントの課題を解決するサイト設計が可能となります。
各ステップを詳しく解説します。
1.目的ターゲットの設定・明確化



Webサイト制作では、目的とターゲットを明確にすることが成功の鍵です。
まず、「売上向上・集客増加・ブランディング強化 など、サイトの目的を設定」し、それに適した設計を行います。
次に、ターゲットの年齢・性別・興味関心を分析し、ペルソナを作成 します。
例えば、「20代女性向けの美容サイト」なら、視覚的に華やかで直感的に操作できるデザインが求められます。
こうした設定により、ユーザーの求める情報を適切に届けるサイト設計が可能になります。
2.カスタマージャーニーの設定
カスタマージャーニーとはユーザーが購買するまでの行動プロセスのことです。
身近な例だと、コンビニに入った人に、どこにどんな商品を配置したら、より商品を多く購入してくれるかを考えることが流れもカスタマージャーニーですね。
本題に戻ると、カスタマージャーニーの設定は、ユーザーがサイトを認知し、利用・購買に至るまでのプロセスを可視化するために重要です。
具体的には、認知 → 興味 → 比較検討 → 購入(問い合わせ) → リピーター化 の流れを整理し、各段階で必要なコンテンツを配置します。
例えば、ECサイトでは「商品ページで詳細情報を提供」「レビューで購入を後押し」「カートのUIを最適化」することで、コンバージョン率が向上します。
この設計により、ユーザーの行動をスムーズに誘導し、成果の出るサイト運用が可能となります。
3.サイトのコンセプト
サイトのコンセプト設定は、デザイン・コンテンツ・機能の一貫性を持たせ、ブランドの方向性を明確にする ために重要です。
具体的には、ブランドメッセージの定義、トーン&マナー(色・フォント・文章スタイル)の決定、競合との差別化ポイントの明確化を行います。
例えば、高級感を重視するブランドなら「黒とゴールドを基調とした洗練されたデザイン」を採用します。
これにより、ユーザーがサイトに訪れた際、一貫したブランドイメージを持ち、信頼感や購買意欲を高めることができます。
4.コンテンツ企画
コンテンツ企画は、ユーザーに価値を提供し、サイトの目的を達成するための情報設計を行う重要な工程です。
具体的には、コアコンテンツ(商品紹介・サービス説明・ブログ記事など)の選定、掲載順の設計、SEO対策を考慮したキーワード選定を実施します。
例えば、集客を目的とするサイトでは「検索流入を意識したブログ記事」を用意し、購買促進が目的なら「商品ページに魅力的なキャッチコピーやレビュー」を掲載します。
これにより、ユーザーの関心を引き、行動を促すコンテンツ設計が可能となります。
5.サイト構造の設計
サイト構造の設計は、ユーザーが求める情報にスムーズにアクセスできるようにするための重要な工程です。
具体的には、サイトマップの作成、カテゴリの整理、ナビゲーション設計、パンくずリストの設定を行い、直感的な導線を設計します。
例えば、ECサイトでは「商品カテゴリを明確に分け、検索機能を強化」、企業サイトでは「会社概要やお問い合わせページを分かりやすく配置」することで利便性を向上させます。
適切なサイト構造を設計することで、ユーザーの離脱を防ぎ、コンバージョン率の向上につながります。
6.ワイヤーフレームの作成
まずワイヤーフレームとは、サイト設計の大枠のことを指します。



実務では画像のようなものがワイヤーフレームになります。


ワイヤーフレームの作成は、Webサイトのレイアウトや情報構造を可視化し、デザイン・開発の方向性を明確にする工程です。
単なる設計図ではなく、サイトの成果を左右する戦略的なツールでもあります。
特に、ワイヤーフレームの出来次第で、ユーザーの導線やコンバージョン(CV)率が大きく変わるため、慎重に設計することが重要ですね。
具体的には、コンテンツの優先順位を整理し、ページ内での配置を決定します。
例えば、ECサイトでは「ファーストビューに人気商品や限定キャンペーンを配置」、コーポレートサイトでは「会社概要やサービス紹介を直感的に理解できる設計」を行うことで、ユーザーが目的の情報にスムーズにアクセスできるようにします。



また、ワイヤーフレームはデザイナーへの発注書でもあります。
レイアウト構成やコンテンツ配置を明示することで、デザイナーは意図を正確に把握し、スムーズにデザイン作業を進められます。
ワイヤーフレームの完成度が高いほど、デザイン・開発フェーズでの修正が減り、工数削減と効率化につながります。
ワイヤーフレームはディレクターとしての腕に差が顕著に現れます。



そのため、作成方法のコツも紹介しますね!
1. 大まかな大枠の決定→ 大枠への肉付けの順に作成
最初の段階では、手描きや簡易ツール(Adobe XD、Figma、Balsamiqなど)を使い、ブロックベースで大枠を決定します。テキストや画像の細部にこだわらず、情報の流れを意識しながら大まかなレイアウトを設計 するのがポイントです。
次の段階で、詳細なデザイン要素を追加し、視覚的な調整を行います。
例えば、「ボタンのサイズや余白」「フォントの配置」などを決め、デザインの方向性がより具体的に伝わるワイヤーフレーム へと進化させます。
このように段階的に作成することで、初期のコンセプトと実装のズレを防ぐことができます。
2. 情報の優先度を明確にする
ワイヤーフレーム作成では、各コンテンツの優先順位を決め、視線誘導を意識した設計 が不可欠です。
重要な情報はファーストビューに配置し、ユーザーが直感的に必要な情報へたどり着けるように設計 します。
例えば、LP(ランディングページ)では「商品メリット→利用者の声→価格→CTAボタン」といった流れを作ることで、ユーザーの疑問を解決しながら行動を促す構成 にすることができます。
適切な優先順位を設定することで、ユーザーの離脱を防ぎ、売上や成果の向上につながります。
3. デバイスごとの最適化を考慮する
PC、スマホ、タブレットなど、異なるデバイスでの閲覧を想定し、レスポンシブデザインを考慮したワイヤーフレーム を作成することが重要です。
スマホでは縦スクロールが基本となるため、情報をシンプルにまとめ、タップしやすいボタン配置 を意識する必要があります。
例えば、ECサイトで「購入ボタンを画面下部に固定」することで、スクロールしても常にCTA(コール・トゥ・アクション)が見える設計にすることができます。
このように、デバイスごとに最適なレイアウトを考慮することで、ユーザビリティを向上させ、コンバージョンを最大化 できます。
4. デザイナーへの指示を明確にする
ワイヤーフレームは、デザイナーに「どのようなデザインが求められているか」を伝える重要な資料です。
そのため、テキストボックスやコメント機能を活用し、デザインの意図や機能要件を明記すると、よりスムーズな制作が可能になります。
例えば、「このエリアにはイメージ画像を配置」「ボタンはコントラストを強調して視認性を高める」など、デザインの方向性を具体的に記載します。
また、フォントの種類やカラースキームの指定 も記載すると、デザイナーがより明確なビジュアル設計を行いやすくなります。
5. 関係者と早めに共有し、フィードバックを得る
ワイヤーフレームは、一度作ったら終わりではなく、クライアントや開発チームと共有しながらブラッシュアップすることが重要です。
特に、クライアントの意向を正しく反映するため、早い段階でフィードバックをもらい、認識のズレを修正していくことが大切です。
例えば、「CTAボタンの配置がクライアントの意向と異なる」「情報量が多すぎて視認性が悪い」といった指摘を事前に把握し、調整することで、デザイン・開発段階での大幅な修正を防ぐことができます。
このプロセスを丁寧に行うことで、成果の出るWebサイトの設計が実現できます。
まとめ
Web制作の成功には、事前の企画・全体設計 が欠かせません。
まず、サイトの目的とターゲットを明確に設定 し、適切なデザインとコンテンツ構成を決定します。
次に、カスタマージャーニーを設計 し、ユーザーがどのようにサイトを利用し、購買や問い合わせに至るのかを可視化します。
さらに、サイトコンセプトを策定 し、ブランドの方向性を明確化。
コンテンツの企画・配置 を決定し、SEO対策も考慮します。
そして、サイト構造を設計 し、ユーザーが直感的に情報を探せるようナビゲーションを整理します。
最後に、ワイヤーフレームを作成 し、デザイナーや開発者と認識を統一します。
これらのプロセスを丁寧に行うことで、ユーザーにとって使いやすく、成果の出るサイト設計 が可能になります。
このように、企画・全体設計をしっかりと行うことで、効果的なWebサイトを構築できます。
必要な作業一覧も整理しておきますね。
デザイン制作


デザイン制作は、直感的な魅力と論理的な設計を両立させることで、クライアントの成果を最大化する重要な工程です。
視覚的な美しさだけでなく、ユーザーの行動を分析し、戦略的にデザインを構築 することで、売上向上や問い合わせ増加につなげます。
例えば、色彩心理を活用した配色や、視線誘導を考慮したレイアウト設計により、ユーザーの無意識の行動を最適化できます。
一方で、CTA(コール・トゥ・アクション)や情報の優先度を論理的に整理し、ユーザーが迷わず目的を達成できる導線設計 を行うことも重要です。
この「直感 × 論理」のアプローチにより、クライアントのビジネス成果を最大化するデザインを実現します。
デザインの実務編はこちらの記事でも紹介しているので、興味があればご覧ください!
結局デザインって何が正解なの?読めば間違わない!デザインの基礎から応用まで画像で詳しく解説
それを実現する方法を以下で解説していきます。
1.デザインコンセプトの設計
デザインコンセプトの設計は、サイト全体の統一感を保ち、ターゲットに適したビジュアルを構築するために不可欠 です。
具体的には、ターゲットユーザーの特性を分析し、ブランドカラー・フォント・レイアウトの指針を決定します。
例えば、高級感を求めるECサイトでは「黒やゴールドを基調とした洗練されたデザイン」を採用し、親しみやすさが重要な教育サイトでは「明るい色使いや丸みのあるフォント」を活用します。
これにより、ユーザーの期待とブランドの方向性が一致し、成果につながるデザインを実現できます。
2.テキストの作成
テキストの作成は、ユーザーに情報を正確に伝え、行動を促すための重要な工程です。
具体的には、メッセージの明確化・ユーザーベネフィットの強調・読みやすさの工夫を行います。
例えば、商品の魅力を伝えるECサイトでは「シンプルで分かりやすいキャッチコピー」を用意し、問い合わせを促す企業サイトでは「安心感を与える表現」を活用します。
また、SEO対策としてキーワードを適切に配置し、検索エンジンでの上位表示を狙うことも重要です。
適切なテキスト設計により、ユーザーの興味を引き、コンバージョンの向上につなげることができます。
3.素材の準備
素材の準備は、サイトのビジュアル品質を高め、ユーザーの信頼感や理解度を向上させるために不可欠 です。
具体的には、高解像度の画像やイラストの選定、ブランドイメージに合ったアイコン・動画の制作、ライセンス管理の確認 を行います。
例えば、ECサイトでは「商品画像を高品質で統一し、購買意欲を高める」、企業サイトでは「プロフェッショナルな印象を与えるオリジナル写真を使用」することで、サイトの説得力と成果を最大化できます。
適切な素材を準備することで、デザインの完成度が向上し、ユーザーの行動を促進できます。
4.デザインカンプ
デザインカンプは、Webサイトの完成形を視覚的に確認できる設計図 であり、クライアントや開発チームとデザインの認識を統一するために不可欠です。
具体的には、レイアウト・カラー・フォント・UI要素を反映した高忠実度のデザインを作成し、実際の画面イメージを共有します。
例えば、CTAボタンのサイズや余白、視線誘導の設計などを細かく調整することで、ユーザーの操作性を向上させ、コンバージョン率の最適化につながります。
適切なデザインカンプを作成することで、修正コストを削減し、スムーズな開発進行が可能になります。
まとめ
「受注後〜納品まで デザイナー向けのディレクション業務大全」 におけるデザイン制作は、クライアントの成果を最大化するために、直感的な美しさと論理的な設計を両立させる重要な工程 です。
単なるビジュアル作成ではなく、ユーザー行動を分析し、色彩・レイアウト・情報整理を戦略的に設計 することで、売上向上や問い合わせ増加につなげます。
まず、デザインコンセプトの設計では、ターゲットに適したブランドイメージを構築し、統一感のあるデザインを作成します。
次に、テキストの作成 では、メッセージの明確化やSEO対策を行い、ユーザーの行動を促進。
続いて、素材の準備 では、高品質な画像・アイコン・動画を適切に選定し、サイトの説得力を向上させます。
最後に、デザインカンプ を作成し、開発チームとの認識を統一することで、スムーズな実装を実現。
これらの工程を適切に進めることで、納品までのプロセスを円滑に進め、成果を出せるWebサイトを構築できます。
必要な作業一覧も整理しておきますね。
コーディング・実装


コーディング・実装は、デザインを実際にWeb上で動作する形に仕上げる工程であり、納品までの重要なステップです。
デザインカンプを基に、HTML/CSS/JavaScriptを用いたフロントエンド開発を行い、必要に応じてCMS導入やバックエンド開発も実施します。
レスポンシブ対応やアクセシビリティの最適化を考慮し、ユーザーが快適に利用できるサイト構築を同時に実現します。
また、動作確認テストを行い、不具合を修正しながら納品前の最終確認を行います。
1.フロントエンド
フロントエンドとは、サイトの見た目を整える領域になり、デザインをWeb上で忠実に再現し、ユーザーが快適に操作できる環境を構築する工程です。
具体的には、HTML/CSS/JavaScriptを用いてレイアウト・アニメーション・インタラクションを実装 します。
例えば、ECサイトでは「購入ボタンのホバーエフェクト」や「スムーズなページ遷移」を導入し、使いやすさを向上させます。
また、レスポンシブ対応を行い、PC・スマホ・タブレットで最適な表示を実現することが不可欠です。
適切なフロントエンド作業を行うことで、デザインの意図を正しく反映し、ユーザー体験(UX)を向上させることができます。



余談ですが、発注した仕様に少しプラス要素を加えてくれるコーダーがいたら、大事にした方がいいです。
発注範囲外のことをやったらいけないんじゃないの?と思う方もいるかもしれませんが、それでは3流、いや、4流ですね。
発注した金額以上の付加価値をつけてくれるということは貢献意欲が高いですし、仕事に対する責任感がある表れです。
そのような方と一緒に仕事できたら安心しませんか?
2.バックエンド
バックエンド開発は、データ処理やシステムの動作を支える重要な工程です。
具体的には、サーバー構築・データベース管理・API連携などを行い、サイトの機能を実装します。
例えば、会員制サイトでは「ユーザーのログイン機能」や「プロフィール編集機能」を開発し、適切なセキュリティ対策を施します。
また、ECサイトなら「決済システムとの連携」や「在庫管理機能」を実装し、運営の利便性を高めます。
適切なバックエンド設計を行うことで、スムーズなデータ処理と安定したシステム運用を実現し、ユーザーの利便性向上につながります。
3.動作確認テスト
動作確認テストは、サイトが正しく機能し、ユーザーにとって快適な操作ができるかを確認する工程 です。
具体的には、レスポンシブ対応の確認、ブラウザごとの表示チェック、フォームの動作テスト、ページの読み込み速度の測定 などを実施します。
例えば、Safariでは正しく表示されるが、Chromeではレイアウトが崩れるといった問題を事前に発見し修正します。
また、ユーザーがスムーズに購入や問い合わせを行えるかをチェックし、エラーや不具合を改善 することが重要です。
徹底した動作確認テストを行うことで、納品後のトラブルを防ぎ、信頼性の高いWebサイトを提供 できます。
まとめ
コーディング・実装は、デザインをWeb上で正しく動作する形に仕上げる重要な工程です。
デザインカンプを基に、フロントエンド・バックエンドの開発を行い、レスポンシブ対応やアクセシビリティを最適化 することで、ユーザーにとって快適なサイトを構築します。
また、動作確認テストを実施し、ブラウザ間の表示や機能の不具合を修正することが重要になります。
フロントエンド開発では、HTML/CSS/JavaScriptを用いてレイアウトやアニメーションを実装 し、デザインの意図を忠実に再現。バックエンドでは、データベースやAPIを活用し、ログイン・決済機能などを開発 し、システムの安定運用を実現します。
さらに、徹底した動作確認を行い、納品後のトラブルを防ぎ、スムーズな運用 を可能にします。
必要な作業一覧も整理しておきますね。
公開・納品


テストで動作に問題点がなければ完成ですので、リリース作業を行います。



リリース当日は、デザイナー・エンジニアのどちらも稼働できるように手配をしておくとベストです。
万全を期してからリリース作業を行うはずですが、予想外の要因でエラーが発生することもあります。
必ずリリース直後に公開されたサイトでテストを行い、問題があれば即座に調整できる体制を整えておきましょう。
さらに年収を上げるためのポイント





ディレクターとしてのスキルを身につけることで年収を向上させることができますが、さらに高収入を目指すには「付加価値を生み出すスキル」 を習得することが重要です。
単にディレクション業務をこなすだけでなく、周囲との差別化を図り、クライアントからの評価を高めるスキルを習得することで、より高単価な案件の獲得やキャリアの幅を広げることができます。
① コーディングスキルを身につける



Webディレクターであっても、HTML/CSSやJavaScriptの基本的な知識を持っていると、エンジニアとのコミュニケーションがスムーズになります。
ディレクターはクライアントと制作チームの橋渡し役として機能するため、開発プロセスを理解していることが求められます。
例えば、簡単なテキスト変更やCSS調整を自分で行えると、開発チームに細かい修正を依頼する手間が省け、納期の短縮やコスト削減につながります。
また、WordPressを使ったWebサイトの案件では、テーマのカスタマイズやプラグインの設定を自分で行えるだけで、フロントエンドのエンジニアと同じような価値を提供できる ようになります。
さらに、フリーランスで活動する場合、HTML/CSSのコーディングができるディレクターは、サイト制作の初期段階から関われるため、プロジェクトの主導権を握りやすくなります。
結果として、案件の単価が上がり、収益を最大化できます。
② マーケティング思考を持つ
Webサイトはデザインや機能が優れているだけでは意味がなく、最終的に「どれだけ集客できるか」「どれだけ売上につながるか」が重要です。
そのため、ディレクター自身がSEO対策・広告運用・コンバージョン率(CVR)改善の知識を持つ ことで、より高い価値を提供できるようになります。
例えば、ECサイトを制作する場合、単に商品のページを作成するだけではなく、検索エンジンで上位表示されるためのSEO戦略を考えたり、リターゲティング広告と連携することで売上を最大化する提案ができます。
また、企業のコーポレートサイトをディレクションする際には、「ただ情報を掲載するだけ」でなく、問い合わせフォームや資料請求ボタンの配置を最適化し、リード獲得数を増やす工夫 を行うことが重要です。
これにより、「売上向上につながるサイト設計」ができるディレクターとして、他との差別化を図ることができます。
③ 高単価案件を受注するためのブランディング
スキルを磨くだけでなく、自分自身のブランディングを強化することも、年収を上げるうえで非常に重要です。
クライアントや企業に対して、「この人に任せれば安心」と思わせるための戦略を持つことで、より単価の高い案件の受注につながります。
ポートフォリオサイトの作成であれば、
・自分が関わったプロジェクトの実績をまとめ、どのような課題を解決したかを明確にする。
・Webサイト上で成果物のビフォー・アフターを掲載し、改善実績を具体的に示す。
SNSやブログでの情報発信であれば、
・TwitterやLinkedInで「Webディレクションに関するノウハウ」や「最新のトレンド」について発信することで、専門性をアピールする。
・ブログで「成功したプロジェクトの事例紹介」や「マーケティング戦略の解説」を投稿し、信頼性を高める。
クライアントとの関係構築であれば、
・1回の案件で終わらせるのではなく、アフターフォローを行い、継続的な案件受注につなげる。
・「新しいWeb施策の提案」や「定期的な運用改善」の提案を行い、長期的な契約を目指す。
このように、自分のスキルと実績を効果的に見せることで、高単価案件を受注できる確率が高まり、安定的に収益を伸ばすことが可能になります。
④ 交渉スキルを磨く
ディレクターとしての業務をこなしていても、単価交渉が苦手で適正価格をもらえないという人は少なくありません。
自分の市場価値を理解し、適正な単価で仕事を受けるためには、交渉スキルを磨くことが必要です。
方法としては以下の3つですね。
①過去の実績を根拠に単価を上げる
→ 「同様の案件で○○円で受注したことがあります」と具体的な事例を提示することで、値上げ交渉をしやすくする。
②作業工数を見積もり、適正価格を設定する
→ 「このタスクには○○時間かかるため、適正な単価は○○円です」と、納得感のある見積もりを提示する。
③追加作業は別料金にする
→ 「この機能追加には追加料金が発生します」と、明確な線引きをすることで、適正な報酬を確保する。
まとめ
ディレクターとして年収を上げるためには、単にプロジェクトを管理するだけでなく、以下のような付加価値の高いスキルを身につけることが重要です。
これらを実践することで、ディレクターとしての市場価値を高め、年収をさらにアップさせることが可能 になります。
まとめ・最後に


本記事では、デザイナーがディレクターとしてスキルアップし、年収を向上させるためのディレクション業務の全体像を解説しました。
ディレクターの役割は、単なる管理ではなく、クライアントの成果を最大化すること にあります。
そのためには、ヒアリング・企画設計・デザイン・実装・公開といった各工程を深く理解し、円滑に進行させるスキルが求められます。
さらに、年収を大きく伸ばすためには、付加価値を提供できるスキル を身につけることが不可欠です。
具体的には、コーディングスキルの習得、マーケティング視点の強化、高単価案件を受注するためのブランディングや交渉スキルの向上などが挙げられます。
これらを磨くことで、単なるWebディレクターではなく、「クライアントにとって不可欠なパートナー」としての価値を提供できるようになります。
今後さらにスキルを高め、収入を向上させたい方は、ぜひ本記事の内容を実践し、戦略的にキャリアアップを目指してください。